2007.5月 File.03

●今週の鳥肌店

高田馬場「べんてん」

●今週のおすすめ

高田馬場「26日の月」 「MOSQUITO」

●今週の裏メニュー

「馬場に集まる“濃い〜”人々」

 

 


イラスト: 青木健

ちょいと前に高田馬場の「W寿司」を訪れたとき、狭いカウンターでくつろいでいる丸坊主の巨大な男を発見、なんと元プロレスラーのKカーン氏だった。彼はサワーをカパカパと飲みながら、マグロの握りをパクリ、
「いやー、この本マグロ最高だな」

えっ! そんなわけねーだろう、と思わず口に出してしまいそうだった。だってこの寿司屋、二人で飲み食いしても7千円前後の格安店(でも旨い)、間違っても本マグロは扱っていないのだ。店の大将は、
「あっ、そうですか、どうもありがとうね」
と苦笑いをしていた。

またある飲み屋では、
「アニマル浜口がよー、俺に突っかかってきてよー、まいっちゃったよー」
と聞き覚えのあるしゃがれ声に振り返れば、こちらも元プロレスラーのラッシャーK氏がカウンターで飲んでいた。彼は「べんてん」でも、家族連れでつけめんを食べている場面も目撃されている。

てな具合で、高田馬場は個性派の有名人が多く出没する。「栄通り」のとある定食屋では、マジック界の癒し系、M司郎氏を見かけたり、大御所の落語家 Y 家 K 三治師匠、アフガニスタンのタリバンに拘束されたという、噂を流された報道カメラマンだったり、と話題が尽きない街である。