photo by Shigeki Watanabe
このメニューの凡例
いい店って、どんなものか考えてみた……。
そう、美味しい料理を提供してくれる店がいいに決まっているけど、でもね、料理がちょいと不出来でも、主人、女将さんの
人柄がよければ、これもいい店じゃないかな。また、流行の食材、料理手法を多少は取り入れるけど、そればかりに終始せず、
基本の料理がしっかりしている店もいいね。
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今週、小野員裕氏がナビゲートするのは、お江戸・浅草。ご存知のように、浅草寺を中心に土産物屋や飲食店が立ち並ぶ一大観光地である。海外からの観光客も多いこの地には、やや誇張ぎみの日本文化をあらわしたグッズや街並みもチラホラ。それもまた、違った視点で日本を再発見できるため、気軽に行ける日帰りスポットとしても面白い街だろう。しかし「食事」となると話は別。このエリアを彩るキーワード、「江戸」「情緒」「下町」を散りばめた「いかにも」な佇まいの店のお味にはやや不安がよぎる。
そんな観光地ならではの失敗を避けるべく、小野氏がご紹介するのは正真正銘の老舗のみ。雰囲気で客に媚びるのではなく、揺るぎない味を提供しつづけることで多くの人に愛されてきた名店ばかりである。時代の移り変わりに流されることのないその実力を確かめに、今週末はお江戸散歩と洒落こんでみてはいかがだろう。