2007.9月 File.01

●今週の鳥肌店

赤羽
「天富士」

●今週のおすすめ

赤羽
「丸健水産]
[満月]

●今週の裏メニュー

「酔いどれパラダイス、赤羽」

 

 

 


イラスト: 青木健

赤羽には味わい深い居酒屋が数多くあり、そのほとんどが東口に集中している。

仕事仲間がこの界隈にいるので、よく利用するのだが、最も有名な料理屋だと「まるます家」だろう。ここは、なんと朝の9時から営業していて、当然、昼間から酒を飲んでいるが、酒は3杯までしか出さないのでひどい酔っ払いは皆無だ。「鯉とウナギの店」を看板に掲げているので、つまみは「ウナギの蒲焼」、「鯉のあらい」が定番。基本的に僕は鯉料理が好きではないが、ここの「鯉こく」は味噌汁風情でアッサリしていて抵抗なくいただける。またフライ物のメニューも豊富で、巨大な「メンチカツ」は美味。昼間はランチに訪れる客と重なり、この時間帯はいつも満席である。客層は近隣のご隠居風情が多い。

もう1軒は「いこい」という立ち飲み屋。恐るべきことに、朝7時から営業しているのには驚かされる。客層は徹夜明けの労働者、タクシーの運転手などである。店内は活気があり、初めて訪れる客は、ちょいと注文の仕方に戸惑うが、見様見真似で慣れるだろう。酎ハイ、ホッピーなどで焼きトンをいただくのがグッド。なんと灰皿は床なのだ。

そして赤羽一番人気の焼きトン屋「Y山」はすごい。夕方の開店前から行列する有様で、満席になったら、次に席が空くのはおよそ2時間後。お薦めはレバー、ハツの半焼き、ポテトサラダなど、ここの焼酎はフローズン状態、つまり細かくクラッシュされたカキ氷のようなのだ。それがグラスに注がれ、好みのモノで割るのだが、いつまでもキンキンに冷たく、夏場最高。でもかなり強いので、焼酎を半分にしてもらう客も見受ける。

ここでは紹介しきれないが、まだまだ美味しいお店が数多くある。埼玉との県境なので、ちょいと旅気分でこの界隈を散策するのも面白い。