photo by Shigeki Watanabe
このメニューの凡例
いい店って、どんなものか考えてみた……。
そう、美味しい料理を提供してくれる店がいいに決まっているけど、でもね、料理がちょいと不出来でも、主人、女将さんの
人柄がよければ、これもいい店じゃないかな。また、流行の食材、料理手法を多少は取り入れるけど、そればかりに終始せず、
基本の料理がしっかりしている店もいいね。
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突然だが、このサイトの指針とも言える「このメニューの凡例」を読み返してみてほしい。ここには小野員裕氏の食べ歩き哲学とも言うべき、名店・良店の条件が挙げられている。店主の人柄、基本の味、安心感に作り手の愛情……。とは言え、カンで選んだ飲食店が「文句なしの名店だった !」などという幸運な経験は、なかなかできないのが悲しいところ。ならば今週は、小野氏の掲げるいい店の条件、とくに「作り手の愛情」にスポットをあて、読者の皆様をナビゲートしよう。もちろん、料理の味も店主の人柄も小野氏のお墨付きだ。
舞台となるのは、門前仲町。肉質だけではなく、客が料理を口に入れる瞬間まで細かな心配りを見せる「ひつじの新町や」、毎日食べても飽きないラーメンを目指し研究を重ねる「こうかいぼう」、オリジナリティ溢れる肴の数々で酔客をもてなす「多幸坊」の3軒をご紹介。料理と客をこよなく愛する3人の店主が提供する、最高の満足をぜひ堪能してみてほしい。