2007.5月 File.04

●今週の鳥肌店

銀座「天龍」

●今週のおすすめ

銀座「ニューキャッスル」 「共楽」

●今週の裏メニュー

「まだまだあるぞ、銀座の“鳥肌”グルメ」
photo by 渡邉茂樹  

大きいだけとあなどるなかれ

この餃子ライスを食べる心得として、ライスは大盛りにせず、1人の場合は他のメニューは注文をしないほうが無難だろう。その理由は、巨大な餃子が8個も盛られているからだ。友人を「天龍」に連れて行くたびに、
「オレはゴハン大盛りね」
「アタシは焼豚麺と一緒に食べる」
と無茶をするのだ。果たして完食したヤツをいまだ見たことがない。

創業は半世紀ほど昔。現在の主人の祖父と、前進の「天龍」の経営者が、何か名物料理を作ろうということで、この巨大な餃子が誕生したそうなのだ。見かけのパフォーマンスだけで客が呼べたら苦労はない。その人気の秘密は、なによりも中身がすこぶる美味しいということ。やがて口コミで広がり、行列店として 、 今に至っている。

具の中身は豚肉、白菜、ネギといたってシンプルながら、味付けに様々な工夫がなされ、噛み締めれば熱々の肉汁がほとばしり、凝縮された旨味が口いっぱいに広がり、ご飯が進むのだ。残り2個というところで、満腹感を覚えるが、あまりの美味しさに箸が止まらずフィニッシュ。
「あー、旨かった」
という満足感に包囲される。

香ばしい皮はカリカリというよりはシットリとした歯触り。またニンニクやニラを使用していないので、女性や営業マンには重宝されている。餃子以外のメニューもすべてそつがなく、麺類も旨いし、特に「アオリイカと青野菜炒め」実に心地よい美味しさだ。ちなみにこの店、入り口のレジで注文するシステムなので、あらかじめメニューを決めておくことが肝心である。
迫力の大きさを誇る「餃子ライス」(¥1,020)。辛子醤油でいただくのが「天龍」流。 「焼餃子」(¥920)を数人で分け合うグループ客も多い。食べきれない場合は持ち帰りも可能だ。
120 席の客席を取り仕切る梶原氏。自身も週に1度は「焼餃子」を食べている。「シンプルだからこそ食べ飽きないし、旨い」とは彼の弁。

テーブル同士が離れているため、2階では大人数でもゆったりと食事を楽しめる。

: DATA :
【天龍】
住所: 東京都中央区銀座2-6-1
東京メトロ有楽町線銀座一丁目駅6番出口より徒歩1分
東京メトロ各線銀座駅・JR有楽町駅より徒歩5分
電話: 03-3561-35
営業時間:
月〜土11:30〜21:30(L.O 21:00)
日・祝11:30〜20:30(L.O 20:00)
定休日:夏季休暇・年末年始(要問い合わせ)
席数:120席
★シチュエーションPOINT
「旧友と再会、餃子で乾杯!」