2007.8月 File.01

●今週の鳥肌店

茅場町
「牛幸本店」

●今週のおすすめ

茅場町
[カリーシュダ]
[新川 津々井]

●今週の裏メニュー

「英語でナンパ、僕はビートルズ」

photo by Shigeki Watanabe

創意工夫が生み出した「陶板土火焼」

この「牛幸本店」は、ある店の取材の帰りに偶然発見した。
「なんだこの行列は! 明日もう1度確かめに来るか……」
ということで翌日、 11 時頃に訪れて行列に並んだのだ。何を食べたかは諸事情で秘密だけど、この日いただいたランチの美味しさと、廉価な価格設定に驚いて、取材の申し込みを決意したのだった。

「牛幸本店」は店名通り牛料理専門店である。ちょいと小金があるときに、家族、友人、カップルでぜひ楽しんでもらいたい店である。メニューはしゃぶしゃぶ、すき焼き、ステーキなどだが、それぞれ創意工夫に富んでいるのが面白い。

例えば「しゃぶQ」は、ステーキを焼く鉄板の四角に溝があり、焼いた肉汁がその溝から鉄板の周りのキムチ、豆腐、白滝、野菜が入ったスープに流れる構造で、徐々にそのスープに旨味が増してゆくという代物なのだ。また、ご覧の「陶板土火焼」はディナータイム限定メニューだが、これもまたアイデアメニューだ。周りにモヤシ、ニラが敷きつめられ、その上に八丁味噌ベースのスープがあり、そこにしゃぶしゃぶのように牛肉をくぐらせ、卵でいただくのだ。さらに陶板で牛肉をダイレクトに焼いて食べるのもよし、焼いた牛肉を味噌スープに浸していただくなど、いろいろな食べ方が楽しめる。またなんといっても、ここで扱っている黒毛和牛の美味しいこと、メニューによって肉の部位は変わるが、ほどよい霜降り、口中でとろける柔らかさは格別で、なおかつ価格が良心的なのだ。

この「陶板土火鍋」の〆は雑炊、これがいい。大根の菜っ葉の一夜漬けが刻まれたもので、サッパリとして実にうまいのだ。 

前述の通り内緒だけど、限定品の名物ランチがあり、なんと 12 時頃には完売してしまう人気振り。興味のある方は、 11 時すぎに並んで確かめてみるのもいいぞ。
モヤシ、ニラのほかに鍋の具には豆腐や春菊、しいたけなどが入る「陶板土火焼(とうばんどかやき)」(¥ 3780 ・写真は2人前)。陶板は数年かけて完成形に辿りついたオーダーメイド。 陶板で焼いた肉と野菜は、大根おろしとともにつけ汁でいただく。味噌風味のスープとはまた違った味わいが楽しめる。
たっぷりと肉の旨味を堪能したあとは、アッサリ雑炊で〆る。塩こぶと梅肉も供されるので、自分好みの味に仕上げていただこう。 電話で道筋を案内できるよう、休み時間には周辺を歩き目印を確認しているという店長、鶴岡氏。味だけでなく、接客においても最高のサービスを提供しようする姿勢はさすが。

モダンな雰囲気が漂う店内(1階)。2階〜3階は座敷となっており、大人数にも対応できる。予約を入れてからの来店がお勧め(サービスランチは予約不可)。

: DATA :
【牛幸本店】
住所:東京都中央区新川1-9-8
東京メトロ東西線・日比谷線 茅場町駅3番・6番出口より徒歩5分
電話:03-3551-8980
URL:http://www.ushikou-honten.co.jp/ 営業時間:
平日 11:30〜14:30(LO 13:30)
17:00〜22:30(LO 21:30)
土曜(第2土曜を除く)
17:00〜22:30(LO 21:30)
定休日:第2土・日・祝
席数:126席
★シチュエーションPOINT
「焼肉接待でポイントアップ!」