2007.7月 File.01

●今週の鳥肌店

池袋東口「FullHous」

●今週のおすすめ

池袋東口「ARCO」「名古屋うど」

●今週の裏メニュー

「人柄もまたご馳走なり」

photo by Mikako Honma  

ワタリガニを贅沢に使用
心から「うめー」と納得する1皿

方々のイタメシ屋で、メニューにあったら必ず食べるのが、「ワタリガニのパスタ」だ。でも正直、心から「ああ、美味しいな」と実感したことがなかった。

東武デパートのレストラン街「スパイス」の 14 階にあるイタリアンダイニング「 ARCO 」で、「 ワタリガニのバベッティーニ」 ( バベッティーニとは平打ちのロングパスタのこと。
別名 リングイネとも呼ぶ、ようはスパゲティのこと )を食べたとき、
「ああうめー、これだよ」
と納得させられた。このパスタは 2 人前ほどのボリュームがあるのだが、伺えば、この 1皿に使用するワタリ蟹は、なんと2杯、カラをローストしてから砕き、漉してソースにしているそうなのだ。やはり蟹味噌がたっぷりソースに溶け込んでいないと、美味しくならないんだよね。

「オーダーの時にワタリ蟹をほぐすかどうかお伺いするんですよ。それはせっかくの食事時に、カニの身を出すのに、黙々と取り組むお客さんの姿を多く見受けたからなんです。それでこのサービスを始めました」
と店長の藤本氏。ええ? 知らなかった。僕も蟹の身をいつも必死になってほじくっていたのに、早く言ってもらいたかった。いや 、 僕が食べていたときは、このサービスがなかったのだろう。

アンティパスト、リゾット、メインディッシュ、ドロチェ、どれも美味しいけど、やっぱ僕はパスタかな。その他は「 手長エビの バベッティーニ」や「 仔牛ロース肉の香草パン粉 」も旨いぞ。

デパートのテナントは移り変わりが速いけど、オープンから 18年目を迎えるなんて、これは「ARCO」の実力だろう。

見た目も豪快な「ワタリガニのバベッティーニ」(¥2,100)。カニの旨味を堪能できる人気メニューだ。ボリュームも十分なのでシェアするのもいいだろう。 コース料理はランチ1260円(平日のみ・日替わり・数量限定)、夜は3150円から楽しめる。ソムリエ資格を持つスタッフもいるので、ドリンクチョイスに困ることもない。

: DATA :
【 ARCO 】
住所:東京都豊島区西池袋1-1-25 東武百貨店・スパイス14F
JR池袋駅西口より徒歩3分
電話:03-3985-6700
URL: http://www.benihana.jp/
営業時間:(月〜土)11:00〜23:00(L.O 22:00)
(日・祝) 11:00〜22:00(L.O 21:00)
定休日:東武百貨店スパイスに準じる(年3回)
席数80席
★シチュエーションPOINT
「感謝の気持ちを食事にこめて」

 



胃袋が活性する潔い美味しさ

名古屋のうどん屋はレベルが高い。特に「カレーうどん」は秀逸で、現地に訪れたら必ず寄るのが、栄にある「錦うどん」と、黒川の「鯱乃家」だ。
「二日酔いで、今日なにも受けつけないよ」
「いいからつき合えよ、旨いうどん屋があるからさ、二日酔い吹っ飛ぶぜ」
  とパチンコのコンピューターのプログラムを手がける友人に誘われて訪れたのが、西口「ロサ会館」にほど近い「名古屋うどん」である。創業は昭和 46 年頃とか。 名古屋出身の先代から受け継いで現在の店長さんで6年目だそうである。

初めて訪れた二日酔いのとき、ここの「カレーうどん」を食べたら、その潔い美味しさに胃袋が活性し、みるみる元気になったのだ。その味わいは、嫌味な甘さがなく、ほどよく辛く、麺の固さも中庸で、実に美味しかった。それからこの店にはまり、名古屋定番、熱々の「 味噌煮込みうどん」、「きしめん」、今の時期なら「冷やしきしめん」など、どれをいただいても納得させられる。

そうそう、定食で食べることを絶対にお勧めする。特に、カレーや味噌煮込みうどんのツユをご飯に浸して、付け合せのタクアンと共にいただけば、満腹にして至福の気分になること間違いなしだ。
「カレーうどん定食」(¥800)の辛さは「普通・中辛・激辛」の3種類。1番人気は「中辛」だとか。出し汁の風味がたまらない。 6年前から店長となり、「名古屋うどん」の看板を守る相馬氏。スパイシーなカレー粉の配合は、相馬氏自身が研究を重ねて生み出した味。

: DATA :
【 名古屋うどん 】
住所:東京都豊島区西池袋1-39-1
JR池袋駅西口より徒歩5分
電話:03-3982-0019
営業時間:(月〜土) 11:00〜21:30
(祝)11:00〜15:30
定休日:
席数:23席
★シチュエーションPOINT
「梅雨に負けるな!辛さと旨さでやる気復活」